当院にいらっしゃる患者さんが持つトラブルで
外反母趾に次いで多いのが足の甲の痛みです。
整形外科でレントゲンを撮ってもらったが、骨にまったく異常はない。
あとは足の甲にシップを貼るように指示される。
整骨院に行ったら電気を当てたあとで、足の甲をマッサージされる。
で、さっぱり症状が変わらない・・・
まあだいたいはこんなパターンです。
ジョギングやウォーキングを続けている中高年
サッカーをやっている小学生や中学生
そしてクラシックバレエをしているお嬢さん
けっこう広い年齢層の方々が困っていらっしゃいます。
先日も50代後半の男性の方がいらっしゃいました。
半月前からジョギングのときに、足の甲が痛くなった。
整骨院でも原因がはっきりわからないそうです。
そこで上向きに寝ていただいて、ある場所を押しました。
「いたぁぁぁ。先生、そこです。足の甲にひびきます」
私が押したのは、その方の「スネ」のある筋肉です。
その筋肉の名前は「前脛骨筋(ぜんけいこつきん)」
これは地面に足裏が着くときに
いきなり足裏がバタンと落ちないように
ブレーキをかけながらゆっくりと
足裏を地面に着けるはたらきをします。
ところが・・・
足に捻じれがある人の場合は
足裏が地面に着くときに
正常な人よりも内側に足が倒れ過ぎるため
この筋肉にものすごい負担がかかるのです。
この内側に足が倒れ過ぎるのを
距骨下関節(きょこつかかんせつ)の過回内(かかいない)
と呼ぶんですが、これは下記のリンク先で説明しています。
http://www.gaihan.com/gaihanboshi11.htm
足の甲が痛い方には外反母趾を持つ方が多いのですが、
それは原因に共通する部分があるからなんです。
筋肉に負担がかかると
筋肉の中にトリガーポイントという痛みを発生する部分が生まれます。
「トリガー (trigger)」というのはピストルの引き金のことです。
このポイント(点)が痛みのトリガー(引き金)になる、という風に考えて下さい。
足の甲が痛い方は、「スネ」を出してください。
そして骨の外側の際を親指で押してみてください。
どこか痛いところはありませんか。
分かりにくい場合もありますが、
もし足の甲に痛みが響くようであれば、
そこをしばらく親指でぐっと押していて下さい。
そのあと足首を伸ばすようなストレッチをやってください。
足全体を下に曲げるんです。
えーと、「ふくらはぎ」がけいれんを起こしたときに、
足を反らしますよね。
それとは逆方向に足を曲げてくださいね。
正座するのもこの筋肉のストレッチになりますね。
これで治まる人もいますが、
サッカーやバレエをやっている方の場合は
このくらいでは無理な場合も多いです。
またこの痛みの根本原因である「過回内(かかいない)」を
何とかしないとなかなか治りません。
これは筋肉をきたえても解決できるようなものではないです。
対策としては
構造のすぐれた靴とテーピングで間に合う場合もあれば、
過回内を防ぐインソールや足底板が必要なこともあるでしょう。
先ほど説明した方法で、自分で治すことができる場合もありますが、
痛みが強い場合は難しいと思います。
そのような場合は信頼できる施術家を訪ねましょう。
東大阪バランス研究所